Helloween – Straight Out Of Hell を評価する

今回は「Straight Out Of Hell」を評価します。

暗くない

はじめに聴いていて思ったのは「暗くない」ということでした。前作 7 Sinners はダークな曲を寄せ集めたアルバムだったのに対して、今回の作品はそのダークさが感じられません。澱を出し切った残りで今作が作られたのかと思ってしまうほどでした。

「Nabataea」や「World Of War」「Church Breaks Down」などは人間同士の争い事をテーマにした曲ですが、少しも深刻な雰囲気になりません。

聴きやすい

1曲目の「Nabataea」は演奏時間が7分間もあります。時間だけで考えれば少し長い部類に入るはずですが、すごくカッコよくてあっという間に終わってしまいます。 時間つぶしに聴くには最適な曲だと思います。少しも退屈じゃないし、だからといって深刻でもない。

そして2曲目から最終曲(13曲目)まで、ダレることなく、次々と曲が進行していきます。止まらないのです。

アルバムの中には退屈な曲もありますが、そういう曲は演奏時間が短かくなっています。意図的にそういうふうにしたのであれば、驚くべきことです。なんという創作力でしょう。

そうしてあっという間に全曲を聴き終えてしまいます。ボーナストラックを含めて、全曲が聴きやすいのです。また、集中して聴けるのが特徴です。聴いていて眠くならない。

初めてヘヴィ・メタルを聴く人におすすめできる

「Straight Out Of Hell」は暗くないし、退屈でもない、聴きやすいアルバムです。 だから、ヘヴィ・メタルを一度も聴いたことがないという人におすすめできます。もちろん今までHelloweenを聴いて来なかった人にもおすすめできます。

Helloweenらしい曲ばかりですし、「Burning Sun」など過去の名曲と比べても劣らないほどかっこいい曲も含まれています。「Asshole」は単純に面白いですし。

けれど、初心者にとって最適であるがゆえに、このアルバムがダメならそのほかの作品は全てNGとなりうるはずです。

タイトルに対する統一性が低い

良いところばかり述べましたが、気になる(良くない)ところもあります。私が聴いたかぎりの感想ですが、今作は「タイトルに対する統一性が低い」と思えてしまいました。言い換えると、まとまりがないということです。全くないわけではありませんが、足りていないかなと思いました。全曲を聴き終わった後に思ってしまうのです。「で、このアルバムはリスナーにどんなメッセージを伝えたいのだろう?」と。

前作がとてもよくまとまった作品だったからこう思うのかもしれません。7 Sinners は、どの曲もテーマに対する要求が最高レベルでした。もうこれ以上のアルバムはできないかと思ってしまうくらいよくまとまっていたのです。

もしかすると、比較の対象が悪いのかもしれません。さすがに7 Sinners と比べてしまうと、どのアルバムも「タイトルに対する統一性が低い」と言わざるをえないでしょう。

点数をつけると

好きな曲がある・・・「10」
タイトルに対する統一性・・・「3」
聴きやすさ・・・「9」
人にオススメできる・・・「10」
繰り返し聴ける・・・「5」
斬新さ・・・「3」
満足度・・・「4」
アンディーの歌声・・・「8」
ダニーのドラミング・・・「7」
ギターワーク・・・「6」

合計(100点満点)・・・「65」

高得点です。

好きな曲順に並べ替えると

(大好き)
Burning Sun

(好き)
Nabataea
No Eternity[Japanese Edition Bonus Track]
Church Breaks Down
Years

(普通、面白い)
Far From The Stars
Burning Sun (Hammond Version)[Bonus Track]
Another Shot Of Life[Bonus Track]
Live Now!
Straight Out Of Hell
Make Fire Catch The Fly
Asshole

(好きとはいえない)
Waiting For The Thunder
Wanna Be God

(苦手)
Hold Me In Your Arms
World Of War

なかなか面白いアルバムです。ボーナストラックも面白い。というか、Helloweenのアルバムは本編と同じくらいボーナストラックもよく出来ているので、全曲を総合して考えるほどにもっと面白くなるのです。

今作の「No Eternity」についていえば、どうして本編に入らなかったかと不思議で仕方がありません。

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