日本通運の時価総額を計算したら「2000億円」だった。自分には向いていない

今回は、日本通運について書いていきます。

日本通運といえば、物流のプロフェッショナルです。そして、国内にある運輸会社の最大手です。

アマゾンと業務提携しておりまして、倉庫内の業務についてこの企業に知恵を貸しています。ただアマゾンは提携先の足元を見るような態度ですので、両社の関係はあまりよくないようです。運輸業界がどれだけ苦しんでいるかわかっていて、もっと価格を下げろ、とか言うのでしょう。

同業他社

同じく運輸会社であるヤマトホールディングスの財務諸表を見たところ、他の業界と比べて現金を蓄えていないことがわかりました。純資産の部の「利益剰余金」が純利益に対して少ないのです。これはどういうことかというと、少し景気が悪化すると一気に借金体質になる、ということです。運輸業界はお金回りがよくないようです。

日本通運の自己資本比率は、35%です。ちょっと低めですね。この数字は只今減少傾向です。苦しいのです。

ホームページによると

設立:1937年10月1日

事業所

現地法人:米国、ドイツ、中国、シンガポールなど
海外駐在員事務所:ヨハネスブルグ

海外でも活動しています。海外にもネットワークを構築しているのです。上記の国以外にもグループ会社は数多くあります。カナダ、メキシコ、ブラジル、オランダ、英国、ロシア、ベルギー、フランス、イタリア、スイス、スペイン、トルコ、香港、深セン、華南、上海、台湾、韓国、シンガポール、マレーシア、インド、インドネシア、フィリピン、オーストラリア、ベトナム、カンボジア、バングラディッシュ、ミャンマー。

中東、アフリカ大陸にはないようですね。危険な地域では活動していません。そして南米は、ブラジルのみ。日本の自動車会社が進出している国ばかりです。

従業員数:6万9000人
平均臨時雇用者数(1万7000人)

三菱フィナンシャルグループよりも少ないのですね。世界中にグループ会社があるのだからもっと人がいてもおかしくありません。平均臨時雇用者数というのは、非正規雇用ということでしょう。

貸借対照表

資産の部

総資産:1兆5000億円

トナミホールディングスの10倍以上です。トナミホールディングスは「1330億円」です。

土地・建物:4500億円

総資産に対する「土地・建物」は3分の1。この比率はトナミホールディングスよりも低い。

流動資産:7000億円

総資産の約半額。この比率はトナミホールディングスより圧倒的に高い。資金を市場に放出しているということですね。

負債の部

負債合計:1兆円

流動負債その他:2400億円

「その他」という項目が「2400億円」になっています。何なのでしょう。細かいことなのか、気になります。

買掛金:1600億円

資産の部にある「売掛金」は「3300億円」ですので、まぁ、健全な値なのでしょう。いつ支払うのかはわかりません。

借入金:3000億円

しっかり借りているのですね。総資産の20%です。

退職給付に係る負債:1400億円

負債の部の「14%」。トナミホールディングスは「50%」でした。日通にとって従業員の退職金は、それほど重要な数字でなさそうです。

純資産の部

資本金:700億円

利益剰余金:4700億円

しっかり溜め込んでいますね。毎年の純利益が500億円ですから、少し成績が落ちた程度で配当が「0」になることはないでしょう。大企業らしいです。純資産のほとんどが現金です。

損益計算書

売上高

2018年:1兆9900億円

国内が「60%」。米国、欧州、東アジアなどがそれぞれ「5%」。謎なのが、「物流サポート」。この「物流サポート」が「22%」となっています。何なのでしょう。

経常利益

2018年:740億円

ギリギリですね。売上げが「1兆9000億円」ですから。ここらへんの事情はバランスはトナミホールディングスと変わりません。

純利益:60億円

純利益が経常利益の10分の1以下ですね。2018年だけ異常値のようで、他の年は、法人税を引かれたくらいな額になっています。2019年はこの調子で行けば「500億円」ほどになるでしょう。

配当金(年間):120億円

自社株買い(2019年2月)

取得価額:100億円
取得した株式の総数:145万株(発行済株式数:1億株)

年末の下落相場によって、落ちたところを2月になって、自社株買い。利益剰余金が「4700億円」もありますから、使いどころとしては妥当でしょう。

でいくらなのか(時価総額)

純利益が「500億円」で、配当性向が「20%」として、この株式を「20年間」持つとします。すると、計算式は、

「500」×「0.2」×「20」=2000億円

算出された値は、「2000億円」です。よって、私にとって、日本通運の時価総額は「2000億円」です。

こんなものでしょう。これ以上は出せませんよ。

で、ヤフーファイナンスをチェックしますと、時価総額は、

「6500億円」

でした。(2019年3月1日現在)

やはり、運輸市場はちょっと手が出ませんね。

これで、PBRが「1.15倍」なんですから。そして、配当利回りは「2.2倍」です。

運輸株は自分の持つ金融資産に向いていない気がします。