Gambling With The Devil を評価する

コンセプトアルバム

「Gambling With The Devil」はコンセプトアルバムであり、1曲目で提起したテーマに則って曲が選ばれています。1曲目とは「Crack The Riddle」。このクレジット内で「主人公」と「悪魔」が登場します。富と名声を望む主人公が荒廃した土地で悪魔と取引するのです。(ちゃんとストーリーがあるということです。)そうして、主人公は自らの魂を掛けて悪魔と賭け事をし、車輪を回す。で、最初に出た目がよりによって「Kill It」という流れ。

登場人物は「主人公」と「悪魔」です。

上記のストーリーと関係性の低い曲は、どんなに素晴らしくてもアルバムには含まれません。ボーナストラックとして紹介されるのみです。たとえば、「We Unite」と「See The Night」は共にマーカスが作詞・作曲した作品で、単体で考えるなら「The Saints」と比べても遜色しない内容なのですが「Gambling With The Devil」からは外れました。同じくマーカスが作曲した「Find My Freedom」やUSA ツアー限定版の「Never Surrender」も良い曲です。

ということで、ボーナストラックと比べてると「?」な曲も「Gambling With The Devil」には含まれています。それはそれで結構なことで、テーマがはっきりしているから、自分の好みでない曲があったとしても納得できます。よく考えるとそういう曲がアルバムにとって大事だということがわかります。

アンディが主題を考えた?

マーカスとヴァイカートの歌詞について、「Crack The Riddle」で話されている内容との関連性が低いという事実があります。歌詞を観察すればわかります。逆にアンディの書く歌詞は悉くこのテーマに則っています。 ヴァイカートはああいう人ですし、あえて考えすぎないようにしたのかもしれません。マーカスはもっと単純に「Gambling With The Devil」用の歌詞ばかり書いていられなかったのでしょう。

アンディはバンドの頭脳ですし、とても賢い人ですから、横通に逸れることなく創作できたはずです。

しかしながら「Gambling With The Devil」に含まれている曲を総合して考えると、アンディが作曲した作品の「主題」に対する貢献度はとても高い。アンディの曲なしでは「Gambling With The Devil」が成立しないといってよいほどなのです。

なので、アンディが主題を考えたのだ、と私は思いました。

前半がぎこちない

まず「Kill It」は問題作です。なぜならとても激しいからです。「Kill It」の激しさは、後に続く曲を心配してしまうほどです。しかし、なぜか「Kill It」から「The Saints」に移る流れはとても自然で、完璧だと思います。

後に続く「As Long As I Fall」もリラックスして聴くことができます。ここまでは完璧。

「Paint A New World」がやかましい

しかしながら、後に続く「Paint A New World」がとてもやかましく聴こえてしまいます。単体で考えると「Paint A New World」は悪くない曲なはずなのに、「Kill It」よりもブルータルに聞こえてしまうのです。

といって、「Paint A New World」から「Final Fotune」の流れは自然。「Final Fotune」はカッコイイですね。

そうして、「The Bells of The 7 Hells」からラストの「Heven Tells No Lies」までの流れはとても自然です。後半はどの曲も素晴らしいし、まったく問題ありません。

こう考えると、「As Long As I Fall」から「Paint A New World」へ移る流れに問題があるように思えてしまいます。「As Long As I Fall」によって落ち着いた心がビックリしてしまうのかもしれません。というのは「As Long As I Fall」って自殺を連想させる恐ろしい曲だからです。ホラーの性質を含んでいるのです。そして「Paint A New World」を聴いて驚いてしまう。

謎が解けました。うるさいのではなく、ビックリしてしまうのです。

点数をつけるとしたら

全体のまとまり・・・「7」
好きな曲があるか・・・「10」
わかりやすさ・・・「5」
満足度・・・「6」
アンディの歌声・・・「10」
ギターのコンビネーション・・・「8」
ダニーのドラミング・・・「7」
斬新さ・・・「5」
繰り返し聴ける・・・「4」
人に勧められるか・・・「3」

合計(100点満点)・・・「65」

「Gambling With The Devil」は素晴らしいと思っているのですが、点数にすると普通になってしまいました。辛口の採点なのでしょう。

順位付けすると

〈 すごく好き 〉
The Saints
Heaven Tells No Lies
See The Night[Limited Edition Bonus Track]
We Unit
Dreambound
The Bells Of The 7 Hells

〈 悪くない 〉
Final Fortune
Can Do It

〈 まぁまぁ好き 、面白い曲〉
Find My Freedom[Limited Edition Bonus Track](← 聴くとなぜか笑ってしまう。おそらく、自分にとっての「元気になれる曲」なんだと思う。)
I.M.E.
Fallen To Pieces

〈 大好きとは言えないが、良い曲だと思う 〉
As Long As I Fall
Never Surrender[USA Tour Special Edition]

〈 苦手 〉
Paint A New World
Kill It

マーカス、大活躍アルバム。

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